ストリートファイター6から新たに追加されたワールドツアーモード。メインコンテンツという位置づけではないため、プレイするか悩んでいる方に向けてざっくりとどんなモードなのか、プレイしてみてわかった良い点や悪い点をレビューしていきたいと思います。
※ストーリーの要所のネタバレはできるだけ避けて紹介していきますが、モードの概要やシステムについては言及していきますので、ご注意ください。
ざっくりとどんなモード?
一番わかりやすい例えで言うとストリートファイター版龍が如くです。
戦闘に関しては通常のストリートファイターと同じシステムですが、戦闘以外ではマップ内を自由に動き回りながら軸となるストーリーを進めてきます。サブストーリーやちょっとしたミニゲームも豊富にあるためかなりのボリューム感があります。
私はサブストーリーも3割~4割程こなしたのですが、ストーリー全クリアに掛かった時間は約20時間程です。
サブクエストを終わらせなくてもストーリーの進行に影響はないのですが、それでも格ゲーに慣れている人でも10時間前後、初心者の方なら15時間前後は全クリアにかかるのではないかと思います。
それだけでなく、サブクエストクリアでしか出現しない師匠キャラがいるため、普段使っているキャラクターの技をワールドツアーで使用したいと考えるとサブクエストのクリアは必須になる場合があります(サブクエスト自体は10分~15分程で終わります)
良かった点
初心者は格ゲーの練習になる
敵やクエストには一部クリア条件や報酬が設けられています。(投げ技を使って倒す、必殺技で敵を倒す、ドライブインパクトで敵をダウンさせる等)
そのため、プレイしているうちに自然と格ゲーの基礎となる部分が身につくようになっています。
それだけでなくワールドツアー限定の技が存在しないため、ワールドツアーをプレイし終わった後はそのままオンライン対戦ができるぐらいまでは自然と上達します。
アバターのコスチュームが手に入る
ワールドツアーやバトルハブモードでは、自分で作成したアバターを使用するのですが、アバターのコスチュームの9割はワールドツアーのモード内にあるショップにてゲーム内通貨で購入します。
ストーリーを進めるうちに少しずつ購入できるコスチュームが増えていくので、コスチュームを集めてアバターをカスタマイズするのもモチベーションの一つなります。
キャラクターの追加コスチュームが手に入る
スト6にて使用できるキャラクターにはデフォルトとは別の衣装(Outfit2)があります。
ワールドツアーモードにて、師匠として登場するキャラクターの絆レベルをMAXの100まで上げると手に入ります。しかしながら師匠キャラは登場タイミングが異なることと、絆レベルを上げるアイテムの購入にゲーム内マネーが必要なのでそれなりの時間が必要です。(最低5~10時間程)
なのでOutfit2のみを必要とする方は、ゲーム内ショップにて50ファイターコイン(約100円)で購入することをおすすめします。
悪かった点
スタイルを自由に選べない
ワールドツアーではオンライン対戦にて使用できるキャラクターの技を弟子入りすることで使用できるようになるのですが、師匠として登場するタイミングにばらつきあるため、使いたいキャラクターの技を最初から使えません。
私はジュリのスタイルでワールドツアーを遊ぼうと思っていたのですが、ジュリが登場したのはストーリー終盤…。最後から2番目でした。なので、ジュリの技を満足に使うことなくストーリーをクリアしてしまいました。
すでにランクマッチやオンライン対戦で使うキャラクターが決まっていて、そのキャラクターの練習も兼ねてワールドツアーをやろうと思っている人には向ていません。
最初から技を全部使えない
上項で弟子入りについて記載しましたが、弟子入りした後にも技の制限があります。師匠にはスタイルレベルがありMAX20レベルなのですが、20レベルにならないとSA3の超必殺技は使えません。
それだけでなく弟子入り初期はSA技は一つも使えず、必殺技も一部のみ。
(わかるかたはドラクエの職業システムをイメージしていただくとわかりやすいかも)
初期に弟子入りできるスタイルは意識しなくても勝手にレベルが上がるのですが、中盤以降に弟子入りするスタイルは意識してレベルを上げないとSA技をすべて使えるようになることなくストーリー全クリアとなります。
戦いが単調になる
戦う相手はCPUですのでクセのようなものがあり、いわゆるハメ技のような戦い方になりがちです。
恐らく格ゲー初心者に向けて設計されているモードなので、一人用モードで戦うCPUとも戦い方が明確に違います。
弱点になるような動きをさせてプレイヤーに格ゲーの基礎を身に着けさせる狙いなのでしょう。
しかしながら、相手の体力や攻撃力が基本的に高いためリスクを冒した戦い方がしづらく、
遠距離で球を打つ→近づいてきたらインパクト or 投げ or SA
などの戦い方が安定してしまい打撃が打ちづらいため、単調な戦いになることもあります。
アイテムの重要度が高い
このモードにおけるアイテムは大きく分けると3つです。
・体力とゲージ回復アイテム
・攻撃力と防御力上昇の装備品
・パラメーター上昇アイテム
この3つのアイテムの影響力が意外と高いです。
アイテムショップで装備品を整え、戦闘中や戦闘前にパラメーター上昇アイテムでバフをかけ、瀕死になったら回復アイテムを使うといった、RPGでは当たり前の戦い方をするかどうかで戦闘の楽さがかなり違います。
考えかた次第では初心者でも攻略できるということになりますが、サクッとワールドツアーをプレイしようとしている方にはストレスを感じるかもしれません。
まとめ
ストリートファイターというよりはオープンワールドRPGの要素が強く、どちらかといえばまったりと楽しむモードなのかなといった印象。私は格ゲー初心者なため長時間のトレーニングモードも苦痛ですし、何から練習を始めたらいいのかもわからなかったため、効率は悪そうですが楽しみながら格ゲーに馴染めたのは非常に良かったと思います。一部テンポ感が悪い部分はありますが、RPGゲームが好きな方なら格ゲー上級者の方でも十分楽しめると思います。